並列転送数の最適化方法は?
結論
クラウド転送の並列数(同時に転送するファイル数)の最適値は、上り回線速度によって変わります。一般的な目安は、上り10〜30Mbpsなら並列3〜5、上り50〜100Mbpsなら並列5〜10、上り200Mbps以上なら並列10〜20です。並列数を増やしすぎると、(1)TCP接続のオーバーヘッドで全体が遅くなる、(2)ルーターのセッション数上限に達して通信が不安定になる、(3)クラウドサービス側でレート制限がかかる、というリスクがあります。逆に並列数が少なすぎると、回線帯域を使い切れずに遅くなります。Google Drive・Dropbox・OneDriveの各デスクトップ版には並列数を設定する項目があるので、回線速度に合わせて調整してください。最新の仕様は各サービス公式で要確認です。
回線速度別の最適並列数
クラウド転送の並列数は「多ければ速い」わけではありません。上り回線速度別の推奨値は次の通りです。
| 上り実効速度 | 推奨並列数 | 理由 |
|---|---|---|
| 5〜10Mbps | 2〜3 | 帯域が狭いため並列化メリットが小さい |
| 10〜30Mbps | 3〜5 | 一般家庭の標準的な並列数 |
| 50〜100Mbps | 5〜10 | 小ファイル多数の転送で効果大 |
| 200Mbps以上 | 10〜20 | 業務用・動画クリエイター向け |
| 1Gbps以上(10Gプラン) | 20〜50 | NAS・大規模クラウド転送向け |
「とりあえず並列数を最大に」は逆効果で、ルーターのNATセッション数上限(多くは2,000〜10,000)を超えると通信が不安定になります。
並列数を上げすぎるリスク
並列数を増やしすぎた時に起きる典型的な問題は次の通りです。
- TCP接続オーバーヘッド → ハンドシェイクとフロー制御で帯域効率が落ちる
- ルーターのセッション数上限 → 家庭用ルーターの多くは2,000〜10,000セッション
- クラウドサービスのレート制限 → Google Drive APIは1ユーザー1秒あたり1,000リクエスト等の制限あり
- 同居家族の通信に影響 → 動画視聴・Web会議が止まる
並列数の調整は、Google Drive for Desktop・Dropbox・OneDriveの各設定画面で可能です。詳しい改善手順は『Google Drive・Dropboxへのアップロードが遅い原因と対処』にまとめています。最新の仕様は各サービス公式で要確認です。