在宅勤務で使うインターネット回線代は、個人事業主・フリーランスなら経費にできます。会社員の場合は、会社からの手当や特定支出控除で対応する形になります。

ただし、自宅の回線はプライベートでも使うため、全額ではなく「按分(あんぶん)」で業務使用分だけを経費にするのがルールです。

会社員と個人事業主で扱いが違う

立場経費にできるか方法
個人事業主・フリーランスできる確定申告で「通信費」として按分計上
会社員(在宅勤務手当あり)会社が負担手当として給与に上乗せ(非課税枠あり)
会社員(手当なし)原則できない特定支出控除を使えば可能だが条件が厳しい

ポイント

会社員の方は、まず会社の総務・人事に「在宅勤務手当」や「通信費補助」の制度があるか確認してください。多くの企業がテレワーク導入に伴い手当を新設しています。

個人事業主の場合:按分計算の方法

按分の考え方

自宅のネット回線は仕事とプライベートの両方で使うため、業務に使った割合だけを経費にするのが按分です。

按分割合の算出方法は主に2つあります。

方法1:時間で按分する(一般的)

1日のうちネットを業務で使う時間を基準にします。

項目
1日の業務時間8時間
1日のうちネットが使える時間16時間(起床〜就寝)
按分割合8 ÷ 16 = 50%

方法2:日数で按分する

月のうち何日在宅勤務をしているかで計算します。

項目
月の在宅勤務日数15日
月の日数30日
按分割合15 ÷ 30 = 50%

方法1と方法2を組み合わせることも可能です。実態に即した割合を設定し、根拠を記録しておくことが重要です。

具体的な計算例

月額5,000円の光回線を、按分割合50%で経費にする場合:

項目金額
月額回線代5,000円
按分割合50%
月の経費額2,500円
年間の経費額30,000円

確定申告での計上方法

  • 勘定科目: 「通信費」として計上
  • 記帳: 毎月の回線代を按分した金額を記帳する。年間まとめて計上することも可能
  • 証拠書類: 回線の請求書・領収書を保管。按分割合の根拠もメモしておく

注意

この記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の税務判断については、税理士や税務署にご相談ください。按分割合が不適切と判断された場合、修正申告が必要になることがあります。

会社員の場合:3つの方法

方法1:在宅勤務手当(最も一般的)

多くの企業が在宅勤務手当として月3,000〜5,000円程度を支給しています。この手当の一部は非課税扱いにできるため、会社にとっても従業員にとってもメリットがあります。

方法2:実費精算

実際に使った通信費を会社に請求する方法です。按分計算して業務使用分のみを精算します。国税庁が公表している「在宅勤務に係る費用負担等に関するFAQ」に沿った按分方法を使えば、会社側も処理しやすくなります。

方法3:特定支出控除

会社が証明した業務上必要な通信費を、確定申告で控除する制度です。ただし、給与所得控除の半額を超えた分しか控除できないため、ハードルは高いです。年間数万円の通信費程度では適用されないケースがほとんどです。

回線選びと経費の関係

在宅勤務のために新しく光回線を契約する場合、月額が安い回線を選ぶことが経費面でも合理的です。

  • 月額が安い → 按分後の自己負担分も少ない
  • 契約の縛りなし → 勤務形態が変わっても違約金なしで解約できる
  • IPv6対応 → Zoom/Teamsの安定性に直結

在宅勤務の通信トラブル対策は『テレワーク中にZoom/Teamsが落ちる時の回線対策』で解説しています。フリーランスの方の回線選び全般は『フリーランス・個人事業主のネット回線の選び方』をご覧ください。

まとめ

  • 個人事業主 → 按分して「通信費」で確定申告。50%前後が一般的な目安
  • 会社員 → まず在宅勤務手当の有無を確認。特定支出控除は条件が厳しい
  • 回線選び → 月額が安く、縛りなし、IPv6対応の回線が在宅勤務に最適

あなたの地域で使える光回線は『エリア別 光回線比較』から確認できます。

関連記事: