結論:配信に必要なのは「上り速度」と「Ping値」

ネット回線の広告は「下り最大1Gbps」を強調しますが、配信者にとって重要なのは上り速度です。視聴者に映像を送信するのは「上り」方向の通信だからです。

もう一つ重要なのがPing値(応答速度)。特にゲーム配信ではPing値が高いとラグが発生し、プレイに支障が出ます。

指標配信に必要な目安確認方法
上り速度30Mbps以上(1080p配信なら50Mbps以上が安心)当サイトの回線診断ツールや速度測定サイトで確認
Ping値20ms以下(FPS配信なら15ms以下)スピードテストのping欄を確認
下り速度50Mbps以上あればOKゲームDL等で使うが配信には影響小

この3つの数値が基準を満たしていれば、配信は安定します。逆に言えば、下り速度だけを見て回線を選ぶと失敗します。

配信ビットレート別の必要上り速度

配信の画質はビットレート(1秒あたりのデータ量)で決まります。ビットレートが高いほど高画質ですが、その分上り速度が必要です。

配信画質推奨ビットレート必要な上り速度の目安
720p / 30fps2,500〜4,000 kbps上り10Mbps以上
1080p / 30fps4,500〜6,000 kbps上り20Mbps以上
1080p / 60fps6,000〜8,000 kbps上り30Mbps以上
4K / 30fps13,000〜20,000 kbps上り50Mbps以上

※ビットレートの推奨値はTwitch・YouTube Liveの公式ヘルプを参考にした目安です。

上り速度はビットレートの3〜5倍あると安心です。ビットレートぎりぎりの回線速度では、速度変動時にドロップフレーム(コマ落ち)が発生します。

回線選びの3つのポイント

ポイント1:独自回線を選ぶと混雑を避けられる

光コラボ(ドコモ光・ソフトバンク光等)はNTTのフレッツ光回線を多数の事業者で共有しています。夜20〜23時のゴールデンタイムに利用者が集中すると、上り・下りともに速度が低下することがあります。

独自回線(auひかり等)は自社の回線設備を使うため、この混雑の影響を受けにくいです。配信のゴールデンタイムと回線混雑のピークが重なる人には特に有効です。

ただし、光コラボでもIPv6 IPoE(v6プラス等)に対応したプロバイダを使えば、混雑を回避できるケースが多いです。独自回線のエリア外の方は、IPv6 IPoE対応の光コラボを選んでください。

なお、NURO光は独自回線で速度面では最有力ですが、提供エリアが限定的で、工事に1〜3ヶ月かかることがあります。エリア内の方はNURO光の公式サイトでエリア確認してみてください。

ポイント2:有線接続が大前提

配信中のPCやゲーム機は必ず有線LAN(LANケーブル)で接続してください。Wi-Fiは電波干渉やルーターとの距離によって速度が不安定になるため、配信中のパケットロス(データの欠落)が発生しやすくなります。

パケットロスが起きると、視聴者の画面ではコマ落ちや音飛びとして表れます。どんなに高速な回線でも、Wi-Fi接続では配信品質を保証できません。

LANケーブルはCat6以上を使ってください。Cat5eでも1Gbpsに対応していますが、Cat6の方がノイズ耐性が高く安定します。

ポイント3:10ギガプランは多くの配信者に不要

配信のビットレートは最大でも数十Mbpsです。1Gbpsの回線で帯域不足になることはまずありません。

10ギガプランを検討する価値があるのは以下のケースです。

  • 4K配信を行う(上り50Mbps以上が安定して欲しい)
  • 配信しながら大容量ファイルを同時アップロードする
  • 同じ回線で家族も重い通信をしている

該当しなければ、1ギガプランで十分です。10ギガにするより、有線接続やIPv6 IPoE対応に投資する方が効果的です。詳しくは『1ギガと10ギガの違い — 一般家庭に10ギガは必要?』で解説しています。

まとめ:配信者の回線選びチェックリスト

  • 上り速度 30Mbps以上を確保(1080p/60fps配信の場合)
  • Ping値 20ms以下を目指す(ゲーム配信なら15ms以下)
  • 有線LAN接続が大前提(Wi-Fi配信は非推奨)
  • 独自回線 or IPv6 IPoE対応の光コラボを選ぶ
  • 10ギガは不要なケースが多い(1ギガ+有線で十分)

今の回線速度を測ってみて、上り速度やPing値が基準に足りていない場合は回線の見直しを検討してください。

ゲームプレイ自体のラグや回線落ちに悩んでいる方は、『ゲームのラグ・回線落ちを解消する方法』で対策を詳しく解説しています。

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